祷 梨沙
いのり りさ
1994年生まれ・神戸市
コメント
的確な描写力に驚かされる。動植物に対する深い愛情も感じられる。日常の一場面を切り取ったかのように見える風景描写は巧みで、建物や自然物の克明で丁寧な描写と、単純化された人物の表情とのアンバランスが面白い。(選考委員:H)
祷さんの観察力にびっくりします。写生を初めて10年、水溶性色鉛筆を用いて彼女独特の色の世界を展開させています。(選考委員:M)
スナップショットのような人物が登場する作品には、気持ちがほっこりさせられる。花や鳥などの作品には、対象の造形的な面白さを素直に写し取ろうとする真摯な姿勢が感じられ、確かな線描とデリケートな色彩が心地よい。(選考委員:K)
広い空 流れる雲 窓の外をひとしきり眺めてから描き始める。最近は 傍に写真を置いて、ひたすら描く。「これでよし」というように微笑んで筆を置くまで。「見ていると、いつの間にか、彼女の記憶の中に迷い込んでしまっている」と感想をいただいたことがある。過ぎ去ってゆく時が、絵の中にとどまって見る側を招いている。
(Bacchetta Magica らくがきクラブ 代表:能勢 伸子)