木嶋 智信

コメント

寡黙で繊細な彼の中には、静かな情熱が脈打っています。多くを語らぬ分、その思いは絵筆を通して、鮮やかで大胆に表現されます。本作品では、彼のモチーフである犬と人が、大自然の中で四季の祭りを祝い、共に天を仰ぐ姿が描かれています。そこには、平和と希望、そして命の輝きへの祈りが込められています。独創的な構図と色彩は、観る者の心に深く訴えかけます。就労の傍ら、日々真摯に取り組んできた創作の積み重ねが、今回の作品に結実しました。私たちはこの作品を心から誇りに思います。
（社会福祉法人グッド・サマリタン ソーシャルファームかがやき　施設長　武田尚剛）

～Writer’s Eye（取材を通して）～

絵のなかに、いつも犬たちがいます。大きな丸い目、くるりと巻いたしっぽ。穏やかで、幸せそうです。以前亡くした愛犬の面影を、木嶋さんは大切にしています。いまは早朝の散歩で毎日近所の犬たちと出会います。なでたり遊んだり、かけがえのない時間です。空に大きく描かれたたくさんの雪の結晶や、月や星。見上げる人と犬の明るいまなざし。命が慈しまれる世界に、こころが透きとおっていくようです。