山口欽也
やまぐちきんや
1969年生まれ・姫路市
コメント
電車やバスに乗って出かけることを、日々の楽しみとしている。その先々で見かけたものを、自分の記憶と織り交ぜながら、毎日少しずつ丁寧に描く。カラフルな点や線、モザイク模様などで、画面いっぱいを細かく埋め尽くしていく。【神戸をめぐる二両連結バス】では、本人が大好きな二両連結バスと、神戸の街の風景を描いた。軽作業の傍ら、気分が乗った時に筆を取るスタイルで、制作期間は約数ヶ月。その日の気分で描きたいものを描き加えるため、バスの上には神戸電鉄が走り、ある日は南京町の長安門が、ある日は港の風景が…と、いろんなエピソードが随所に加えられていく。彼の楽しかった思い出を追体験するように、画用紙いっぱいにカラフルな模様が埋められていく。
(みんなの家 支援員 藤林晴美)
~Writer’s Eye(取材を通して)~
「住みたいくらい好き」という神戸の街や旅先の風景、電車やバス、月や星の世界まで、山口さんの描くモチーフは多彩です。「目をつぶっていると頭のなかに浮かんでくる」のだそうです。「絵は自分自身のまごころ」であり、「見る人が穏やかな気持ちになるような絵になればうれしい」と。小さなハートやアヒルなどのかわいらしい絵柄も。行動的で、地元の水族館で案内などのボランティア活動を続けています。